5月米国消費者物価指数発表!
高インフレは継続で株価は全面安!

5月の米消費者物価指数が発表されました!

6月10日(金)21時30分に、5月米消費者物価指数CPIが発表されました。

概要は次の通りです。

https://twitter.com/t_noeru/status/1535240893116325889

上記のとおり、インフレピークアウトの兆しは見えず、CPI総合(前年比)は8.6%と40年ぶりの高水準となりました。

それでは、今回発表された米消費者物価指数の内容について、確認していきます。

消費者物価指数とは

まず、そもそも消費者物価指数(CPI)とは何でしょううか。

消費者物価指数とは

  • 消費者物価指数とは「Consumer Price Index」を略して「CPI」と呼ばれる。
  • 米国の消費者物価指数は、米国労働省統計局が毎月発表する統計。
  • 消費者が購入するモノやサービスなどの物価の動きを把握するための統計指標。
  • 「CPIコア」とは価格変動の激しいエネルギー価格や食品価格を除いた指数。

上記のとおり、消費者物価指数は国民の生活水準を示す指標のひとつと言われています。

5月の消費者物価指数の結果は?

まず、CPI総合とCPIコアの結果は次のとおりです。

◆前年比結果

✅CPI総合:8.6%(予想8.3%)※前回8.3%

✅CPIコア:6.0%(予想5.9%)※前回6.2%

◆前月比結果

✅CPI総合:1.0%(予想0.6%)※前回0.3%

✅CPIコア:0.6%(予想0.4%)※前回0.6%

上記のとおり、前年比、前月比共に、市場予想を上回る結果となりました。

特にCPI総合8.6%(前年比)という数字は、40年ぶりの高水準とのことです。

インフレのピークアウトの兆しを期待していた市場関係者にとっては、残念な結果となりました。

項目別のインフレ率

米消費者物価指数の項目別の詳細は米国労働省のホームページから閲覧することができます。

しかし、英語で分かりづらいと思いますので、一部抜粋して、次のとおりまとめてみました。

上記の結果から次のことが分かります。

CPI結果

  • 幅広い項目でインフレが継続
  • 4月に前月比マイナスだった、「中古車&トラック」「衣料品」が再び上昇
  • エネルギー価格も前月比で上昇し、特にガソリン価格は前年比48%も上昇
  • 前年比の結果では食品、エネルギー、新車・中古車など大きく上昇

続いて、さらに細かい項目(前月比)についても参考に記載します。

◆食品1.2%
▷家庭用食品1.4%
▷乳製品2.9%
▷非アルコール飲料1.7%
▷穀物•ベーカリー1.5%
▷肉、魚、卵1.1%
▷卵5.0%
▷果物•野菜0.6%
▷家庭外食品0.6%
◆エネルギー3.9%
▷ガソリン4.1%
▷天然ガス8.0%
▷電気料金1.3%
◆食品・エネルギー以外
▷住居費0.6%
▷自宅外宿泊施設0.9%
▷航空運賃12.6%
▷中古車•トラック1.8%
▷新車1.1%
▷医療サービス0.5%
▷処方薬0.4%
▷家庭用家具0.4%
▷衣料品0.7%
▷自動車保険0.5%
▷教育0.3%
▷タバコ0.9%
▷アルコール飲料0.5%
これらのインフレが日本で起こったらと考えると、私も非常に生活が苦しくなりそうです。

消費者物価指数の結果を受けた株式市場の反応

上記のとおり、主要3指数は大幅な下落となりました。

今回発表された、消費者物価指数の結果は、高水準のインフレが継続しているということでした。

このことにより、米国の中央銀行にあたるFRB(米連邦準備制度理事会)は引き続き、金融引き締め(利上げ)を積極的に行うことが連想され、債券利回りも次のとおり、上昇しました。

https://twitter.com/t_noeru/status/1535261767680798720

 

さらに同日23時00分に発表されたミシガン大学消費者信頼感指数は次のとおり予想を大きく下回る結果となり、インフレ⇒不景気⇒株安の流れが一気に加速しました。

ミシガン大学消費者信頼感指数

✅結果50.2(予想58.8)

※前回58.4

上記は、ミシガン大学が毎月発表する300~500人を対象としたアンケート調査により、消費者マインドを探る代表的指数。

今後の展望とまとめ

最後に、本記事をまとめます。

ポイント

  • 5月のCPIの結果は高水準のインフレが継続
  • 今後もFRBはタカ派の姿勢と積極的な金融引き締めを継続
  • 高インフレは今後の企業業績にも影響の可能性あり
  • 株式市場関係者のマインドは不景気入りも示唆

61415日にFOMCが開催され、日本時間616日未明にパウエル議長の会見が行われます。

当然、今回のインフレの結果を踏まえたFOMC、パウエル議長の発言となるため、さらに株式市場が動揺する可能性もあります。

現在、市場概観は「調整局面」です。※IBD発表

筆者も現金比率を高めて、新規のポジションはしばらく立てずに、相場を見守りたいと考えます。

「休むも相場」ですね。

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